江戸しおり本

ごめん。辛口評価です。


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まず表紙。

「私は、こんな方法でフリーランスライターとして食っていこうとしています。」
というのが、この本の正式な名前らしい。

読書感想文の記事のタイトルは書名にしたかったんだけど、長すぎたので諦めた。
まあ長いのはいい。
あとで読む本も「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」ってやつだし。

まずいのは、覚悟の伝わらなさ。
内容を見ると、このタイトルの中で一番主張したいのは「方法」っぽい。
「私は」から始まってるけど、なんと本文中には「私」が出てこない。
これなら「フリーランスで食っていく方法」というタイトルのほうが相応しいだろう。

それじゃ惹かれないよね、と思うなら、内容のほうに「私」を盛り込めば良かった。
鍋会の席で自己紹介した時のスピーチの方が、本の内容よりよっぽど魅力的じゃないか。
そしてたぶん、理屈をこねるより、「私」を見せるほうが向いてるのでは?

結果として、ちぐはぐな印象になってしまっているのが、一番残念な部分だと思う。

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構成は、楽天Koboアプリが悪いのかも知れないけど、視認性がひどい。

半角全角の不揃いとか、改行に気を配るとか、全体のページ数の表記が無いとか、
文末の!や?の後にはスペースを入れるとか、基本的なところがすんげー気になる。

開いた窓の大きさによってレイアウトが崩れるのだけれども、
横書きで、かつ、下にスクロール出来ずに右にめくる仕組みになっていて読みづらい。

ぶっちゃけブログのほうが万倍読みやすいし可愛いんじゃないか。

まあこれは、筆者が電子書籍だと知らずに原稿を書いてたくらいだから、
可哀想な部分でもあるんだけど、せめて出版社は疑問に思わないといかん所だろう。

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内容は結構面白い。
面白いんだが、読むにはコツがいる。

まず、この本は全体的に、読者に「あなたはこうしてください」と指示をしている。
読めばわかるけど、ハウツー本としては結構無茶な事を書いている。
この本の通りにやれば、きっとうまくいく、という実感なんて、全く沸かないことだろう。
(前述した通り、説得力を持たせるための事例紹介やたとえ話が一切無いからだ)

一通り読み終わって、何とも言えない気持ちになったところで、タイトルを読み返す。
「私は、こんな方法でフリーランスライターとして食っていこうとしています。」
と書いてある。

この本の内容は、てきとーに無茶振りをしてるんじゃなくて、
筆者がガチでやった事をそのまんま書いているのだ。(ほんとだよ)

なので、二回目は、江戸しおりになったつもりで読む。

この本の中で著者を知ることができる情報は、巻末の「著者紹介」しかないのだけど、
この短い文だけ読んでもイメージが沸かないだろうから、もうすっぱり諦めて、
想像力を駆使して、自分なりの江戸しおりをイメージしたほうが良いかも知れない。

それで、筆者が自分自身に言い聞かせるための文章として、この本を書いたものとみなす。
そうやって読めば、内容を客観視できて、他人事だと落ち着いて読めるようになる。

「こんな事出来るわけねーだろ!」と思うなかれ。ここに書かれた事は、全部出来る。
なぜなら、あなたは江戸しおりだからだ。

と、なんとなく江戸しおりを体感したところで、最後にもう一度だけ読み返してみる。
今度は改めて、自分について考えてみるのだ。私は江戸しおりになれるのかしら?
そうするとおぼろげに、腹の底からよくわからない力が沸いてきたりしないだろうか。

それこそが、筆者がプロになったことを説明する、「覚悟」の力なのだ。
その力さえあれば、実際にフリーランスには成れるんじゃないかなあ。

というわけで、ゆるいアレでは、江戸しおり本を30分かけて3回読むことをオススメします。

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「私は、こんな方法でフリーランスライターとして食っていこうとしています。」
323円。

楽天
http://books.rakuten.co.jp/rk/b149eebdeecc3b3ba60a8f6899058018/

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